2017/08/09.Wed

障害者、外国人に羽田使いやすく IT新サービス次々(2017年8月9日配信『東京新聞』-「夕刊」)

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障害物を検知するセンサーを搭載した電動車いす。衝突の恐れがあると自動停止する

 2020年東京五輪・パラリンピックに向け、羽田空港(東京都大田区)の国際線ターミナルで、障害者や外国人が使いやすいようにと情報技術(IT)を駆使した取り組みが進んでいる。自律走行する電動車いす、行き先の交通情報を4カ国語でスマートフォンに取り込める案内板など、新たなサービスが8日、報道陣に公開された。

 取り組みを進めるのは羽田空港の国際線ビルの管理会社、東京国際空港ターミナル。大手電機メーカーのパナソニックやNTTの研究所と協力し、2年前から実験を実施。今後は一般利用を通じて実証実験を進め、18年中にも本格導入するかどうかを決める。

 自律走行する電動車いすは、建物の各所に設置された発信機で正確に誘導し、内蔵レーダーで障害物があると自動停止する。パナソニックの内田賀文(よしふみ)部長(52)は「運用の詳細を詰め、来年2月ごろから一般利用を始める」と説明した。

 トイレの場所などを伝える視覚障害者向けの音声案内は、NTTの技術によって音声の一部の周波数だけを高くすることで、騒音の中でも聞こえやすくした。今は4階のトイレ前だけだが、設置場所を増やす。

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目的地までの最適な交通手段が一目で分かる「交通案内板」(後方)。駅名にかざすだけで手元のスマホなどに転送可能=いずれも8日、羽田空港国際線ターミナルで

 到着口の近くに設置された高さ3メートルの案内板は、外国人客の利用が多い都内10カ所について電車やバスの路線別に乗り換え経路や所要時間、運賃を表示。利用者は8日から、スマホの無料アプリで表示された情報を中国語と韓国語、英語、日本語で取り込めるようになった。

 国際線ターミナルの利用者は年間約1500万人で、10年の開港当初の2倍超。東京国際空港ターミナルの太田冬彦部長(52)は「看板などに盛り込める情報には限りがある。多くの人が使いやすい施設にするには情報技術の活用が欠かせない」と話した。



広報Y.T
広報部