2018/01/22.Mon

常総市、テレビ画面に災害情報 新システム実証試験 市内で一斉訓練(2018年1月22日配信『茨城新聞』)

茨城

 茨城件常総市は21日、同市初の市内一斉防災訓練を実施した。テレビ画面やスマートフォンに避難指示を流す新災害情報伝達システムの実証試験に取り組んだほか、小学校や中学校など市内23カ所の公共施設を使い、避難所開設訓練を行った。新システムについては検証結果を踏まえた上で、今春から本格運用する予定で、市の担当者は「住民一人一人にきめ細やかな情報伝達を行っていきたい」と話している。

 新システムは高齢者や障害者、外国人に災害情報を的確に伝えるため、同市と日立国際電気(東京都港区)が共同開発した。災害情報をテレビ画面に流すほか、専用アプリをダウンロードすることでスマートフォンにも表示。日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語の4カ国語に対応する。

 消防庁が公募した事業として採用され、開発費用6900万円は全額同庁の負担。今月までに防災行政無線に接続する戸別受信機100台、テレビ画面に災害情報を流す伝送装置20台、文字情報だけを流すテロップ表示機40台を、高齢者や聴覚障害者、日系外国人宅などに配備した。

 訓練は午前8時半、震度6弱の地震が発生したとの想定で行われ、市が新システムを検証。同時に、身の安全を守るシェイクアウト訓練が各所で行われ、市民約1500人が参加。避難所の開設では市職員が合鍵で避難所となる施設を開け、市民を受け入れた。

 同市水海道高野町の特別養護老人ホーム「筑水苑」では、職員がテレビ画面に流れた災害情報を確認し、訓練に当たった。画面を消していても、主電源を切らなければ自動的に画面がつき、災害情報を流す仕組み。長尾智恵子施設長は「関東・東北豪雨の時は防災行政無線が全く聞こえなかったので、新システムは心強い」と話した。

 一方、専用アプリをダウンロードし、災害情報を確認できる「常総市防災ポータルサイト」は、音声案内のほか、道路の破損や家屋の倒壊といった現場の情報を、写真を添えて市に提供できる機能も併せ持つ。

 日立国際電気の担当者は「東日本大震災では避難所への救援物資に偏りが出るなどの問題があったが、そうしたこともこのサイトを使えば解消できる」としている。

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2017/10/30.Mon

障スポ大会第2日 愛媛勢は金メダル30個獲得(2017年10月29日配信『愛媛新聞』)

スポ
水泳の50メートル自由形と50メートル背泳ぎで、ともに2冠を果たした中道穂香(左)と岡部歩乃佳=アクアパレットまつやま

 第17回全国障害者スポーツ大会「愛顔(えがお)つなぐえひめ大会2017」第2日は29日、松山市の県総合運動公園ニンジニアスタジアムなど県内各地で11の正式競技と三つのオープン競技を行い、愛媛勢は陸上、水泳などで金メダル計30個を獲得した。

 水泳(肢体不自由)女子の岡部歩乃佳が50メートル自由形と背泳ぎ(区分2)でそれぞれ大会新で頂点に立った。50メートル自由形(区分12)は丹波久美子が大会新で制した。中道穂香は、50メートル自由形と背泳ぎ(区分7)で2冠を達成。陸上は100メートルで井上聡が大会新で金メダルを手にした。

 競技別で金メダルの内訳は陸上13、水泳6、アーチェリー2、ボウリング3、卓球5、サウンドテーブルテニス1。
 29日の金メダル獲得者は次の皆さん。

 【陸上】井上聡、児玉裕喜子、菊川とも江、大石涼、山岸正典、佐伯強、伊関創史、岩城一弘、西木智治、田中成明、石居勝彦、百瀬文子【水泳】岡部歩乃佳、中道穂香、丹波久美子、浅野里佳【アーチェリー】曽我部海青、矢野誠一【卓球】佐伯修三、浅井翔一、越智滝二、森田亮平、西原あゆみ【サウンドテーブルテニス】和気光男【ボウリング】久保道雅、工藤右暉、和泉義人



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2017/09/12.Tue

就業体験の目標発表 県立ろう学校高等部の5人(2017年9月12日配信『佐賀新聞』)

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就業体験発表会 県立ろう学校

 佐賀市の県立ろう学校高等部生徒5人が8日、同校で就業体験発表会を開いた。生徒たちは作業内容などを紹介し、今後の目標を発表した。

 就業体験は6月から7月までの約10日間、県内外の食品や雑貨、住宅関連製造企業で行った。

 生徒たちはそれぞれの企業で過ごした1日のスケジュールや作業の難しさ、社員との会話のやりとりについて紹介。同校1年の池田玲奈さんは弁当販売を行うルチア(佐賀市)で就業体験を行った。料理が好きな池田さんは「調理ができて楽しかった」と手話で説明。「目標にしていた筆談などでのコミュニケーションは、緊張して自分から行動することができなかった」と反省点も振り返った。

 この日、同校で企業向けの学校説明会も行われた。進路指導部の野崎和幸先生は聴覚障害について「聞こえには個人差があり、補聴器でカバーできる場合もある。また耳の代わりに見る力に優れ、口の形で会話が読み取れる生徒もいる」と紹介した。



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2017/08/17.Thu

三ツ境南口商店街 「筆談OK」で買物しやすく 社会 聴覚障がい者に呼びかけ(2017年8月17日配信『神奈川県タウンニュース」)

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参加31店舗にボードを設置

 聴覚障がい者が買い物しやすい商店街にしようと、神奈川県横浜市瀬谷区三ツ境南口商店街が今月5日、「ミックルUD(ユニバーサルデザイン)プロジェクト」と銘打った事業をスタートさせた。参加店舗に、筆談用ボードと「筆談OK」を示すステッカーを設けて、受け入れ態勢をPRする。関係者によれば、このような取り組みは全国でも初になるという。

 ユニバーサルデザインとは、年齢・性別・障がい・国籍・能力などに関係なく、誰もが利用できる製品やサービスなどの設計を意味する言葉。このプロジェクトも、「みんなが来やすい商店街」を目指すとしており、2015年に県手話言語条例が施行されたことなどを踏まえ、聴覚障がい者を対象としている。商店街によれば、瀬谷区には県立の養護学校(2校)と支援学校、市立の高等特別支援学校があり、障がい者が訪れる頻度が高い街だとも言えるという。また、障がい者手帳交付の人口割合も、18区で最も高い(17年3月)。

 プロジェクトに参加しているのは、飲食店・コンビニ・美容院・小売店・不動産など31店舗。店主らは、聴覚障がい者への聞き取り調査をもとに作られたマニュアルに基づき、筆談ボードを用いて接客する。

 参加店舗の目印は、デザインアーティスト門秀彦さんが創作したオリジナルステッカー。門さんは、手話を取り入れた作品を手掛けている人物。このステッカーには、耳が手の形をしており、手話でコミュニケーションを図る動物「ジラファン」と、商店街のマスコットキャラクター「ミックル」が描かれている。また、商店街や区役所などで配布しているマップでも、対応店舗を確認できる。

「気軽に利用して」

 今月5日、三ツ境駅周辺で開かれた「白姫まつり」においてスターティングセレモニーがあり、森秀毅区長や田村雄介県議会議員などが見守るなか、ステッカーが発表された。また、手話をダンスに盛り込んだ音楽グループ「HAND SIGN」がパフォーマンスを披露して会場を沸かせた。

 セレモニーを訪れていた瀬谷区聴覚障害者協会の遠山和保会長と大岡一夫元会長はプロジェクトについて、「こうした取り組みが始まると聞いて驚いたし嬉しい。瀬谷から広がっていけば」と期待を寄せた。プロジェクトリーダーの菊池昭広さんは、「ステッカーは、聴覚障がいの方を受け入れますという意思表示です。気軽に利用して欲しい」と呼びかけた。



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手話OKな商店街 三ツ境駅前31店、従業員ら心得学ぶ(2017年8月5日配信『神奈川新聞』)
聴覚障害者を歓迎

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手話で聴覚障害者を迎える城田会長(右奥)ら商店街関係者=横浜市瀬谷区

 横浜市瀬谷区の相鉄線三ツ境駅前にある二つの商店街が、聴覚障害者の積極的な受け入れを進めている。従業員らが心得を学び、店頭にステッカーを張り、手話や筆談などでの対応ができることを表示。関係者は「誰でも来やすい商店街を目指したい」と話す。

 企画したのは三ツ境駅前商店会と三ツ境商工会。加盟計118店舗のうち、31店舗が参加を表明している。

 三ツ境駅前商店会会長の城田三起三さん(65)は「障害者を受け入れる第一歩。聴覚障害者の耳となり、二つの商店街を多くの人に知ってもらえる機会にしたい。地元に求められる取り組みでパイオニアになって、全国に広めたい」と意気込む。

 区高齢・障害支援課によると、2017年3月末の区内の障害者手帳交付者(身体、知的、精神)は計6802人。人口に占める割合は5・42%(市平均4・28%)で、市内18区で最も高い。県が15年に手話言語条例を施行したことを踏まえ、聴覚障害者を対象にした事業から着手した。

 昨年末にプロジェクトを発足。発起人の一人で同商店会の役員、菊池昭広さん(34)は、障害の有無や年齢にかかわらず誰でも使いやすいよう設計する「ユニバーサルデザイン」を大学で学んだ。「健常者、障害者が近寄りがたく感じる壁を取り除きたい」

 先月下旬には参加店で働く人たち向けの勉強会を開き、菊池さんが講師役を務めた。「支払時の金額は間違えないようにホワイトボードを活用する」「表情が一番のコミュニケーション手段。大切なのは気持ち」などとアドバイスした。

 参加するマッサージ店店長の大津明子さん(42)は父親が聴覚障害者で、母親が手話通訳者。「障害者の不安を解消し、違いを受け入れる社会へ力になりたい」と話す。

 協力店マップやステッカーのデザインは、地元神社の例大祭「白姫まつり」が開かれる5日に披露される。同日午後7時半からは記念式典を開催し、ダンスに手話を取り入れたパフォーマンスグループ「ハンドサイン」のミニライブも開かれる。

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三ツ境商店街FB➡ここをクリック(タップ)



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2017/08/03.Thu

夢舞台 障害ある子にも デフリンピック最多メダル 選手団帰国(2017年8月3日配信『東京新聞』)

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帰国した、デフリンピックの陸上競技でメダルを獲得した選手たち=1日、成田空港で

 トルコ・サムスン市で開催された聴覚障害者の国際総合スポーツ大会「デフリンピック」で、金メダル六個を含む、過去最高のメダル27個を獲得した日本選手団の大多数が1日夜、帰国した。選手らは「障害のある子どもたちにも夢が持てる大会にしたい」とさらなる活躍を誓った。

 成田空港には家族や友人が多数集まり、手話で「拍手」を意味する、両手を顔の前でひらひらさせるポーズなどで歓迎。選手らは「出発時には、これほど注目されていなかったのに」と驚きの声を上げた。

 陸上男子200メートル、400メートルリレーで2つの金メダルを取った山田真樹選手(20)=東京都文京区=は「応援してくれる人たちが盛り上がってくれて最高の気分」と笑顔。リレーでアンカーを務めた佐々木琢磨選手(23)=宮城県柴田町=は「大会出場が地元の新聞で報じられ、たくさん応援をもらい力になった」と語った。

 棒高跳び3位の滝沢佳奈子選手(17)=横浜市=は「たくさんの人に祝福されて、日本の代表であることを実感した」と照れたような表情をみせた。

 16年ぶりに優勝した女子バレーボールチーム。前島奈美選手(29)=鳥取市=は「全員で勝ち取った金メダル。支えてくれたスタッフに感謝したい」。尾塚愛実選手(19)=鹿児島県阿久根市=は「ハンディのある人たちの励みになれたらうれしい」と話した。

 五輪やパラリンピックに比べ、デフリンピックの知名度は低いが、陸上の山田選手は「今回ほかの競技も含めてSNS(会員制交流サイト)上で話題になり、盛り上がりを感じた。もっと活躍して、五輪やパラと同じような扱いを受けるようになれば」と期待する。

 女子バレーの山崎望選手(33)=高知県室戸市=は「健常者にとってのオリンピックのように、聴覚障害のある子どもたちにも、デフリンピックが夢や目標になってほしい。『私たちもヒーローになれるんだよ』と伝えたい」と力を込めた。



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2017/06/04.Sun

海上遭難、チャットが救う 聴覚障害者4人を無事救助 愛知沖(2017年6月4日配信『共同通信』)

 愛知県西尾市一色町沖の三河湾で3日夜、転覆したプレジャーボートにつかまるなどしていた46~51歳の会社員の男性4人が救助された。4人は聴覚障害があり、うち1人が携帯している端末で、チャットの文面をオペレーターが伝える「電話リレーサービス」を使い、救援要請した。4人にけがはなかった。

 衣浦海上保安署によると、プレジャーボートは3日午後5時半ごろ、何らかの不具合でエンジンが停止。海水が船内に入り込み、その後、転覆したとみられる。

 午後7時15分ごろに、4人のうち1人が「エンジントラブルでボートが止まってしまい、救助を求めている」とオペレーターに連絡をした。通報を受け、巡視船が約4時間後に救助した。

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電話リレーサービス➡ここをクリック(タップ)

PCまたはスマートフォン・タブレット端末
※開発中の専用システムはiOS端末ではお使えない(2017年4月1日現在)



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2017/04/15.Sat

鳥取県、職員採用に手話コース(2017年4月14日配信『朝日新聞』)

◆来春から、知事「エキスパートを」

 鳥取県の平井伸治知事は13日の定例会見で、来春採用する県職員の採用試験で手話ができる人を採用する「手話コース」を設ける方針を明らかにし、「手話を使いやすい地域づくりをめざす鳥取県として、職員採用の新しい形を提案したい」と述べた。17日の県人事委員会に提案する。

 県人事企画課によると、採用人数は1人。これまで福祉と心理の2コースがあった「社会福祉」に新設する。手話通訳士など手話に関する資格を持っている人を想定している。

 会見で平井知事は昨年10月の県中部の地震に触れ、「避難所での聴覚障害者への配慮措置も組み込む必要がある。県庁の中にも手話のエキスパートのような方がいてもいい」と述べた。政策の企画立案に経験や知識を生かしてもらうことを考えているという。

 平井知事は来春の県職員採用試験で民間企業の経験者を対象に「情報発信・広報コース」「鳥取ブランド創造コース」「観光振興コース」を新設し、各1人を募集する方針も示した。

 
 
 なお、鳥取県の手話通訳士は21人。全国では、3506人。愛媛県は40人(2017年3月28日現在)。

詳細は、聴力障害者情報文化センター➡ここをクリック(タップ)



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2017/03/12.Sun

第23回夏季デフリンピック競技大会 サムスン2017(全日本ろうあ連盟)

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 7月18日から30日トルコ・サムスンにおいて、第23回夏季デフリンピック競技大会が開催される。これに合わせデフリンピックを盛り上げて全日本ろうあ連盟スポーツ委員会で、特集ページを設けた。

特設サイト➡ここをクリック(タップ)



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2016/08/20.Sat

手話条例周知へ親子教室やタブレット 浜松市

手話条例周知へ親子教室やタブレット 浜松市(2016年8月19日配信『静岡新聞』)

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タブレット端末を使って遠隔地の通訳と会話する利用者(左)と市職員(右)=18日午後、浜松市中区

 浜松市は4月に施行した手話言語条例を普及啓発する活動を本格化させている。18日には市役所で親子手話教室を初開催したほか、各区役所に配備したタブレット端末のテレビ電話機能を使った手話通訳も実施している。

 同条例は手話を言語と認め、理解と普及を図る目的で、静岡県内では浜松と富士宮の2市で施行されている。

 18日の親子手話教室は幼い時期に手話と触れる機会を設けるとともに、親世代への波及を狙った。小学生以下の子どもや保護者計65人が参加し、浜松ろうあ協会会員の指導で聴覚障害について理解を深めた。クイズや歌を楽しみながら手話を覚え、表情や身ぶりの大切さも学んだ。

 市の全職員を対象にした講習会も6月に実施した。9月から5週連続の初心者向け講習会も開始し、現在、38人にとどまる市内の手話通訳者の育成につなげる。

 手話通訳用タブレット端末は市内の各区役所7カ所に配備した。手話通訳者が不在の時、本庁や他の区役所などの遠隔地と映像をつないで窓口対応を可能にした。4月から4カ月余りで利用は9件。映像の見づらさなど課題もあるが、利用者も緊急時の道具として理解を示している。対応する手話通訳者は「筆談も可能だが、顔を見て会話できるのは利用者の安心感につながるはず」と話す。

浜松市手話言語の推進に関する条例➡ここをクリック(タップ)



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2016/08/17.Wed

障害者の戦争体験

障害者の戦争体験(2016年8月16日配信『宮崎日日新聞』-「くろしお」)

 「終戦の日」のきのう、先輩記者からもらった一冊の本を読みながら過ごした。障害者の太平洋戦争を記録する会(仁木悦子代表)編「もうひとつの太平洋戦争」(立風書房)。

 未曽有の被害、人命を代償にようやく終わった戦争のさなかに、体の不自由な人たちがどのように暮らし、どんな体験をしたか。記録する会の呼びかけに応じ、全国から集まった障害者の手記をまとめたものだ。初版は国際障害者年だった1981年に出された。

 本に収録された手記のほとんどは、隊列を組めないことなどを理由に「非国民」と呼ばれ、いじめられた経験を持つ。生まれつき視覚および言語障害があった男性は徴兵検査の日、まっすぐ歩けず教官から「ばか野郎」とののしられた。

 脳性まひの女性は疎開先での胸痛む体験を寄せている。東京ではかばってくれた優等生タイプの男の子が疎開先で自分がいじめられる立場になると一転矛先を一番弱い女性に向け、「デーンキジカケ、デーンキジカケ」とはやし立てるような子に変貌したという。

 12歳のときの空襲下、おじに背負われて逃げ回り、助かった脳性まひの男性の脳裏には大きな疑問と恐怖が重なりあっている。それは「あの空襲のさなかに成人した重度障害者たちがどのように殺されていったか」ということだという。

 江戸川乱歩賞作家で自身が障害者でもあった仁木代表は手記集の「編集を終えて」の中で次のように書いた。「戦争というものは、つねに、弱い者、小さい者、無名の者を踏みにじって驀進(ばくしん)していく」と。心に刻んでおきたい言葉である。



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